First written on Nov. 20, 2000
Last update: Mar. 24, 2001

DPMSの設定


Tru64 UNIX の DPMS 対応

Q. Tru64 UNIX V4.0F とELSA GLoria Synergy (ビデオカード) ではDPMSが効かないのですか。(comet ドライバを使用)

A1. はい、DPMSには対応していません。初期状態では…。

XP1000 を購入したのは2000年の春で、 ビデオカード(GLoria Synergy)も ディスプレイもDPMS(Display Power Management Signalling) 対応製品です。 PCでもWSでも DPMSは当り前にサポートされている時代ですし、 計算機の省電力にはうるさいはずの米国から来た製品なので、 てっきり DPMS が効くものだと思っていました。 ところが、操作の手を休めていつまで待っても、 画像は表示されたままだしディスプレイもサスペンドになりません。 xset -q は

DPMS (Energy Star):
  Display is not capable of DPMS
なんて答えてきます。Tru64 UNIX V5.0 でもDPMSが効きません。 V5.1 ではDPMSが効いているという話だったので、V4.0F 用の 新しいグラフィックスドライバが出るのを期待していたら、 これがいっこうに出ません (探し方が悪い?)。 見捨てられたのかと思っていたら、実はOSのパッチの方に 新しいドライバが収録されていました。

A2. OSの(最新の)パッチキットを適用すると comet ドライバでも DPMSが有効になります。

2000年2月の時点のパッチでは、まだDPMSに対応していませんでした。 6月リリースのパッチ (duv40fas0004-20000613.tar) を適用したところ、 Tru64 UNIX V4.0F の comet ドライバでもDPMSが使えるようになりました。 (V5.0 のパッチについては次節へ)

ちなみに、 20000613版のパッチキットの中で、以下のパッチが comet ドライバに関係 しているようです。

"Patch: Fixes synchronization and drawing problems" (OSFPAT00035900440)
"Patch: Security (SSRT0563U) " (OSFPAT00045600440)
以下のファイルが更新されていました。
-rw-r--r--   1 bin      bin       131072 May  2  2000 usr/shlib/X11/lib_dec_comet.so
-rw-r--r--   1 bin      bin        38171 Jun 13 04:18 sys/BINARY/comet.mod
-r--r--r--   1 bin      bin         3410 Nov  2  1999 usr/sys/include/io/dec/ws/comet.h
(私は他のパッチも一括して当ててしまいましたが…。)

パッチを当てる時の注意事項は以下の通り。


V5.0のDPMS対応

V4.0F から遅れに遅れて、もう見放されていたかと思っていた Tru64 UNIX V5.0 ですが、やっと新しい comet ドライバがパッチキットと一緒に提供されました。 t64v50as0003-20010221.tar 以降のパッチを入手しましょう。

20010221版のパッチキットの中で、以下のパッチが comet ドライバに関係 しているようです。

"Patch: Upgrade to Gigabit Ethernet driver Version 1.0.12" (OSFPAT00028200500)
"Patch: X server support for PCI to Ethernet/Graphics adapter" (OSFPAT00028500500)
以下のファイルが更新されていました。
-rw-r--r--   1 bin      bin       130992 Aug 26  2000 usr/shlib/X11/lib_dec_comet.so
-rw-r--r--   1 bin      bin        41317 Feb  2 06:31 sys/BINARY/comet.mod
-r--r--r--   1 bin      bin         3203 Mar 21  2000 usr/sys/include/io/dec/ws/comet.h


DPMSの各種設定

Tru64 UNIX では、DPMSはシステム(OS)の電力管理機能 の影響を受けます。デフォルトの作動時間は pwrmgr サブシステムの設定で変更します。 pwrmgr の現在の設定は sysconfig で見ることができます。

  # sysconfig -q pwrmgr
  pwrmgr:
  default_pwrmgr_state = 1
  cpu_slowdown = 1
  disk_spindown = 0
  disk_dwell_time = 60
  graphics_powerdown = 1
  graphics_standby_dwell = 10
  graphics_suspend_dwell = 15
  graphics_off_dwell = 30

例えば graphics_standby_dwell を12分に設定したい時は、

  # sysconfig -r pwrmgr graphics_standby_dwell=12
とします。 設定を有効にするには、xset コマンドで同じ時間(但し秒単位)を指定するか、 一旦ログアウトして、CDEのログイン画面のリセットの操作をします。

graphics_standby_dwell は映像信号が止まって画面が暗くなるまでの時間、 graphics_suspend_dwell はディスプレイがサスペンド(省電力)モードになるまでの時間です。


参考文献


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