First written on Apr. 22, 2000
Last update: Nov. 2, 2000

グラフィックスまわりの設定


グラフィックス表示のモード変更 (その1)

仕事で大きな画像を扱うことが多いので、ディスプレイは 21インチにしました。 WS一式が届いて、セットアップの後に 業者さんから引き渡してもらったのですが、あれ、やけに 表示が大きいぞ!???

21インチのディスプレイに 1024x768 ドットで表示していました。 それも 8b/p (256色) で (;_;)

Tru64 UNIX ではどうやってグラフィックス画面のモードを変更する んでしょうね。 今時のOSだとGUIでさくっと変更できる*かと 思って共通デスクトップ環境(CDE)でそれっぽいアイコンを探し まわったのですが、ありません。 本体に付属のドキュメントで も、CompaqのWebサイトでも、Webの検索エンジンでも見つけられません。 man Xdec の内容は不親切すぎます。 真っ先にいじりそうな所なのに、こんなにわかりにくくて、 どうしろって言うんでしょうね。

* SGI IRIX 6.5 だと、Windows みたいにマウスでモードを 選ぶだけなんですよ。

設定は次のようにします。

  1. CDEの解像度や色数を変更するには /etc/dt/config/Xservers を書き換えます。 このファイルがない場合は、/usr/dt/config/Xservers からコピーします。 /etc/dt/config というディレクトリがない場合は作っておきます。
  2. /etc/dt/config/Xservers の末尾に以下のような記述があります。
         :0   Local local@console /usr/bin/X11/X :0
    
    例えば、解像度を 1280x1024 に、Xサーバの VisualClass を TrueColor に したい場合は
         :0   Local local@console /usr/bin/X11/X :0 -screen0 1280x1024 -vclass0 TrueColor
    
    のように書き換えます。
  3. 一旦CDEを終了(ログアウト)して、ログイン画面の所で 「ログイン画面のリセット」を選ぶと、Xサーバが再起動 されます。 うまくXサーバが立ち上がらない場合は、コンソール からキャラクタ画面でログインして、vi などで先ほどのファイルを 書き直します。
  4. 再びCDEでログインできたら、
        % xwininfo -root
    
    で解像度と VisualClass、Depth を確認します。 ELSA GLoria Synergy では、TrueColor にするとなぜか 16b/p (65536色) という中途半端な値になってしまいました。(24b/p にする方法は後述)

※ ちなみに AIX や Solaris のCDEでも、Xサーバのオプションは /etc/dt/config/Xservers に書きます。 オプションはベンダに よって違うので注意。


グラフィックス表示のモード変更 (その2)

世の中のX関係のアプリケーションには、ディスプレイの Default Visual を TrueColor にしておくと「カラーマップがとれない」と 言って動かなくなるような物が幾つかあります。そこで、 渋々 8b/p の PseudoColor で使う羽目になったりするのですが、 ここでもハマってしまいました。

Tru64 UNIX 付属の Xサーバ(Xdec) は、なぜか256色表示が非常に汚い ようです。他のベンダやMIT/XCのサンプルサーバだと、グラデーション の部分もきちんとディザがかかって、それなりに奇麗に表示 されます。 でも、Xdec だとディザが部分的にかかってはいるのですが、 結構汚くて、場所によっては単に近似色表示になってしまいます。 グラデーションが変な色の帯になってしまってダメすぎです。 グラフィックカード PowerStorm 3D30 と Digital UNIX V4.0C の組合せ でも同様なので、Xサーバが腐っているのかもしれません。

色々資料を探してみたのですが、結局、 8b/p のPseudoColor のままで表示を奇麗にする方法はないと いう結論に達しました (;_;) 良い情報をお持ちの方がいたら、 ぜひ教えてください。


グラフィックス表示のモード変更 (その3)

世の中のX関係のアプリケーションには、Depth が 16b/p のクラス をサポートしないものがあります。 それに 16b/p はあまり 奇麗ではないので、もし TrueColor を使うのであれば、 できれば 24b/p にしたいものです。

例によってドキュメント(紙, CD-ROM, Web)をあさったのですが、 見つけられませんでした。 真っ先にいじりそうな所なのに、こんなにわかりにくくて、 どうしろって言うんでしょうね (-_-#)

結局、MLで教えてもらいました。 24b/p にするにはXサーバに -depth オプションを付ければ良いそうです。(といっても man Xdec にはこんなオプションは書かれていません。)

「その1」と同様に、/etc/dt/config/Xservers を書き換えます。

     :0   Local local@console /usr/bin/X11/X :0 -screen0 1280x1024 -vclass0 TrueColor -depth 24


グラフィックス表示のモード変更 (その3.2)

Xサーバのモードを切替える方法をもう一つ教えてもらいました。 /usr/lib/X11/Xserver.conf を書き換える方法です。 以下は Depth を 24b/p にする例です。

  1. 念のため /usr/lib/X11/Xserver.conf のバックアップを作っておく。
        # cd /usr/lib/X11
        # cp -p Xserver.conf Xserver.conf.DIST
    
  2. Xserver.conf の中に -pn で始まる行があるので、そこにオプションを 追加する。
        ! you specify command line arguments here
        args <
        ! Cateye Server args start
        !        -pn -nice -2
                 -pn -nice -2 -depth 24
        ! Cateye Server args end
        !        -pn
        >
    
    ここでサイズなども指定できて、例えば -screen 1280x1024 の ように書けます。
  3. 再びCDEでログインできたら、
        % xwininfo -root
    
    で Depth を確認します。

なお、Xserver.conf の中での指定は /etc/dt/config/Xservers の指定 に優先します。 というよりも、 Xserver.conf で指定してしまうと Xサーバのオプションで変更できなく なるので、Xserver.conf は できるだけいじらないようにします。


余談: ビデオカードについて

ELSA GLoria Synergy はWSのビデオカードとしては安い のですが、使ってみるとやはりそれなりだと思いました。 24bitだと、2Dの描画なのにかなり遅いです。xtermのウィンドウを開いた瞬間に、 背景を描いているのがわかる(目立つ)ぐらいに。 PCIバスだから仕方ないのかもしれませんが、これでは 動画再生は苦しいですね。(せっかくのCPUパワーが泣いています)

あと、描画中に画面にちょろちょろとノイズが走ります。 ドライバの チューニングが甘いのか、ハードウェアが3Dの速度を優先させた作り なのかわかりませんが、結構がっかりしました。 とりあえず、XP1000 と Tru64 UNIX V4.0F と GLoria Synergy の組合せは、私はダメ と判断しました。 XP1000をコンソールで使う予定の人は覚悟した 方がよいでしょう。


All Rights Reserved, Copyright (C) Hideaki Goto 2000
Back to Alpha's room