First written on June 10, 2000
Last update: June 10, 2000

HDDとSCSIの設定


SCSIカードの増設

※ /var/adm/messages を覗いて、増設したカードが isp1 などとして認識 されているようならば、ここはスキップしてHDDの増設に進んでください。

XP1000の製品仕様にはディスクインターフェースが ``Wide Ultra SCSI (オンボード)'' だと書いてあるので、てっきりSCSIバスが外にも出ていると思ったら、これが ないんですね。 いまどきのWSなら UltraWide のコネクタぐらい標準装備だと 思っていたのに。 (SCSIのないWSなんて…。)
仕方がないので、Q-Logic 1040B Wide Ultra SCSIアダプタ (SN-KZPBA-CA) も 追加注文しました。

届いたSCSIアダプタにはTru64 UNIXで使うための 説明書など付いておらず、純正品だからスロットに挿せばなんとかなる のだろうと思ったら、しっかりハマってしまいました (^_^;)
とりあえず外付けHDDをつないでリブートしてみても、 ディスクのデバイス(rz??,rrz??)ができません。 それらしいデバイスを MAKEDEVで作成してもぜんぜん認識しません。 /var/adm/messages を見ると、増設分のSCSIアダプタが認識されていない ように見えます。 CD-ROMドライブの所に scsi1 なんてあるので、紛らわしい のですが、これはATAだったりします。 オンボードのSCSIアダプタが isp0 なので、isp1 が見えていないと、増設分が認識されたことにはなりません。

結局、アダプタを認識させるにはカーネルの再構築が必要だということを 知り、そのやり方を見つけ出すまでに2日ほどつぶしました (-_-)
# いまどきのOSが、ドライバの登録ごときでカーネルの再構築を必要とするとは…。

新しいデバイスをカーネルに組み込む方法は、

5.4.1 に書かれています。 大雑把な手順は
  1. GENERICなカーネルを使ってデバイスを自動認識させ、
  2. doconfig -c と sizer -n で新しいターゲット構成ファイルを作成し、
  3. 既存のファイル (/usr/sys/conf/大文字のホスト名) と差分をとり、
  4. 新しいデバイス定義キーワードをターゲット構成ファイルに追加し、
  5. カーネルを構築する
という具合です。

では、Good luck!!
(おいおい)


外付けHDDの増設

SCSIアダプタがOSに認識されていれば、あとは外付けHDDを接続して リブートすれば HDD が自動認識されます。 /var/adm/messages を覗くと、

  May 31 16:52:35 emu vmunix: rz18 at scsi2 target 2 lun 0 (LID=1) (SEAGATE ST136475LW       0001) (Wide16)
みたいに rz デバイスが増えているはずです。

共通デスクトップ環境から Disk Configuration を立ち上げると、 増設したドライブが見えるはずです。
diskconfig

増設したドライブを選択すると、Partition Table のウィンドウが開きます。
partition

もしそのHDDにパーティションテーブルが書き込まれていないか、 他のOSのものが書き込まれていると、テーブルを初期化するか どうか聞かれます。 これを受け入れれば、そのディスクが Tru64 UNIX で使えるようになります。


余談: カーネルの再構築について

カーネルの再構築ができることと、それが必要だということは、 まったく異なります。 エンドユーザがデバイス(しかも純正品)を追加 するといった、しばしば起こりうる状況において、カーネルの再構築 といった非常にリスクの高い操作が必要になることは好ましくありません。 特殊なチューニングをしない多くのユーザに対して、より 安全で使い易いOSが早く提供されるようになることを願っています。


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